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「生まれて以来、人は、自分と周囲の間に橋をかけ、人とも物ともつながりを深め、 それを自分の世界として生きています。 この橋は、外に向かうだけでなく、内にも向かい、 自分と自分自身との間にも絶えずかけられ続け、 本当の自分を発見し、自己の確立をうながしていくように思います。」 「本というものは、時に子供に安定の根を与え、 時にどこにでも飛んでいける翼を与えてくれるもののようです。」 「今、振り返って、私にとり、子供時代の読書とは何だったのでしょう。 何よりも、それは私に楽しみを与えてくれました。 そして、その後に来る、青年期の読書のための基礎を作ってくれました。 それはある時には私に根っこを与え、ある時には翼をくれました。 この根っこと翼は、私が外に、内に、橋をかけ、 自分の世界を少しずつ広げて育って行くときに、 大きな助けとなってくれました。」 「そして最後にもう一つ、本への感謝をこめて付け加えます。 読書は、人生の全てが、決して単純ではないことを教えてくれました。 私たちは、複雑さに耐えて生きていかなければならないということ。 人と人との関係においても。国と国との関係においても。」 「子供達が、自分の中に、しっかりとした根を持つために 子供達が、喜びと想像の強い翼を持つために 子供達が、痛みを伴う愛を知るために そして、子供達が人生の複雑さに耐え、 それぞれに与えられた人生を受け入れて生き、 やがて一人ひとり、私共全てのふるさとであるこの地球で 平和の道具となっていくために。」 『橋をかける』というタイトルに とっても惹かれて取り寄せた、皇后美智子様の御本です。 1998年にニューデリーで開催された国際児童図書評議会にて ビデオテープで上映された皇后様の基調講演を収録したものです。 自分の外にも内にも橋をかける、という表現をされているのが とても心に残ったのを覚えています。 昨日に続き、ちょっとひっぱりだしてみました。
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